2014/08/19

【研究紹介17】女性は見知らぬ男性の顔から浮気のしやすさを判断できる(Biology Letters, 2013)

Abstract(ざっくり和訳)
人は日常的に他者の表情から印象を形成し、これらの印象が実際の行動や性格などを反映していることがある。対人関係において他者の信頼性の印象は重要なものであるが、その正確性に関しては一定の知見が得られていない。本研究では、性的な信頼性(浮気をしないか)を、見しらぬ人の顔から判断できるかについて検討した。これらの判断において、男性は女性の写真、女性は男性の写真を評価した。女性の男性に対する性的な不誠実さの評価は、見知らぬ男性の過去の不誠実さ(浮気、経験回数)と小から中程度の相関が見られた。女性は男性らしさを不誠実さの妥当な手がかりとして使用していた。男性の不誠実さの評価は、見知らぬ女性の過去の浮気と少しだけ相関し、経験回数とは無相関であった。また、男性よりも女性は、不誠実な見知らぬ男性を、誤って誠実な人と分類することが少なかった。女性の判断のみにおいて、見知らぬ他者の顔から形成された性的な信頼性は実際の行動をある程度反映していたことから、行動を伴わない情報も潜在的なパートナーを判断するための有益な情報として利用されている可能性が示された。

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●文献情報
Rhodes, G., Morley, G., & Simmons, L. W. (2013). Women can judge sexual unfaithfulness from unfamiliar men's face. Biology Letters, 9(1), pp.1-6.