2014/08/19

【研究紹介19】小さな嘘つき:子どもの言語的な嘘の発達(Child Development Perspective, 2013)

Abstract(ざっくり和訳)
大人にとって嘘をつくことは日常的な行為であるが、子供にとってはより複雑な問題である。本論文では、発話行為理論(speech act theory)の観点から子ども嘘について過去20年分の実証研究についてレビューを行った。その結果、幼稚園くらいから子どもは利己的な嘘や利他的な嘘をつきはじめ、年齢の増加や嘘のタイプによって嘘をつく傾向が変化することが報告されていた。また、他者に嘘をつき続ける能力は年齢が上がるにつれて高まっていた。本論文では、心の理論と社会的慣習の理解が子どもの嘘の発達に非常に重要な役割を果たしていることを強調している。また、子供の言語的な嘘の典型的、非典型的な発達過程を理解するための良い枠組みを提案した。

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●文献情報
Lee, K. (2013). Little liars: Development of verbal deception in children. Child Development Perspective, 7(2), pp.91-96